講演会事業

高崎経済附属高校 須永校長

経営支援NPOクラブに講演を依頼して-グローバルな視点を養う-

高崎市立高崎経済大学附属高等学校
校長 須永智

 本校は、平成26年度に文部科学省より、スーパーグローバルハイスクール(以下SGH)に指定されました。この指定は、平成26年度に56校、27年度にさらに56校が加わり、現在全国で112校となっています。この事業は、社会課題に対する関心や教養、コミュニケーション能力、問題解決能力等を生徒に身に付けさせ、国際的に活躍できるグローバル・リーダーを養成することを目的としています。本校は、群馬県高崎市立という地域性のある学校でもあり、特に「高崎市と世界をつなぎ地域に貢献できるグローバル人材の育成」に力を入れています。

そのためには、グローバルな活躍をしてこられた企業経営者の方々から直接経験談を聞いたり、世界情勢を学んだりすることは不可欠な要素であると考え、本校では「経営支援NPOクラブ」にお願いし、SGH事業の「グローバルリレー講話」と題する連続講演会を実施しています。特に、企業の海外進出に欠かせない視点、現地の人との交流に必要な姿勢など、単に企業の経営に留まることなく、社会情勢・文化・歴史にまで及ぶ意識と学びが必要なことを生徒たちは痛感させられています。この講演を聞いた生徒の感想を一部紹介いたします。

「日本が今、先進国の仲間入りを果たせているのは、戦後、壊滅的な日本の経済を立ち直らせようと頑張ったたくさんの人のおかげなのだなと実感しました。」「今まで、日本はダメなところがたくさんあるなとか、あまり良い国ではないかもしれない、と思っていたことがたくさんあったけれど、講師の先生のお話を聞いて、少し考えが変わりました。他国に感謝されていることもたくさんあって誇りをもてました。日本の新たな一面を見た気がします。」「日本企業における海外進出の問題について、初めて知るものもありました。産業の空洞化を始めとした、様々な問題の原因・現状をお話していただいたほか、今後の日本を担う私たちが何をすべきかといった面についてもアドバイスをしていただきました。改めて、企業のグローバル化に伴う問題について見つめ直すきかっけになりました。」

グローバルリレー講話の対象は、高校2年生ですが、3年生になると、連携する高崎経済大学の学生複数に高校生5人程でグループを作り、世界進出を果たしている大手企業の経営理念や海外進出戦略などを調べ、直接企業を訪問して、レポートにまとめ発表会を実施しています。この企業研究・企業訪問の橋渡しも経営支援NPOクラブのお力をお借りしています。複数の企業研究発表を連続して聞いていくと、日本の置かれた現状や海外進出の方向性が自ずと見えてきます。発表を聞く、1・2年生は、堂々とした3年生の発表に自分の将来を映し、さらに、その内容に今後の日本を見ることができ、まさにグローバルな人材の育成に大きな効果があります。今後もこのような連続講話や企業研究を軸にSGHの活動を発展させていき、地元と海外をつなげることができるグローバル人材を育成できればと考えています。

<<前のページに戻る

サイト内検索

ページの先頭へ